Let me show you 'cause talk is cheap.
「ただいま」
『おかえ ____ 』
待ってなんか聞き覚えある声が聞こえたような…
「どうしたのあみ、目見開いて」
『え?え??』
「俺がここにいるのがそんなに不思議なの?」
『え』
「まぁ何も言わずに帰ってきたからねぇ、サプライズってやつだよぉ♪」
普段フィレンツェにいる彼が突然帰ってきた。
明日から日本での仕事があるらしい。
会えるのは嬉しいけどびっくりするからやめてほしいんだけど…!?
『ちょっと連絡は!?びっくりして声も出ないんだけど!?!?』
「声出てるじゃん。」
『そういうことじゃなくて…………』
「まぁいいじゃん。は〜〜疲れた…飛行機の移動ってなんでこんなに疲れるんだろうねぇ?」
仕事終わりにすぐ飛行機に乗ったのだろうか…
時差もあるだろうし疲れが溜まってる顔してるな…
『お風呂沸かす?ちょっとまってて』
「あ〜あとでいいよ。あみ、ちょっと俺の前来て?」
『?はい』
「前向いて」
『わかった』
何されるんだ?と思いながらも言われた通りにする。
すると突然首元に違和感を覚えた。
視線を落とすと………
『……………ネックレス…?』
「そう」
『私に?』
「もちろん、他に誰がいるの。」
『めちゃくちゃキラキラしてる…』
「あみに似合うと思って選んできたんだけど。どう?」
いずみくんがネックレスを付けてくれていた。
これはお花の形?だけど一輪だけ欠けてる…
なんだろうこれ
『こんな綺麗なの私には勿体なくない?』
「勿体なくない。」
『でも』
「でもじゃない。俺があみに似合うの選んできたんだよ?自信持ちなよねぇ?」
だ、ダイヤモンドだよねこれ…
私なんかが貰っていいものじゃない。絶対。
「また私なんかがって思ってたでしょ。」
『う…』
「あみはもっと自分に自信持ってもいいんだよ。俺もいるし。」
『確かに……って確かにではない、いや違くないけど』
「なにそれ」
彼は少し吹き出して笑ってみせた。
そんないずみくんのことが愛おしくてたまらない。
ネックレスを贈る意味って確か永遠に繋がっていたいとかだったような気がする。
ふふ、口で言ってくれないのにそういうところはちゃっかりしてる。
『いずみくん』
「ん?」
『ありがとう』
「なぁに、改まって」
『このネックレスと、いつも私の隣にいてくれること。ありがとうって思って』
「それは俺もだよ」
『でも私何もあげてない…』
「たくさんもらってる」
『ほんと?』
「うん、だってほらあみが俺の隣にいる。これだけで俺は幸せだから。」
『っ…何それ、だいすきっっ』
いつまでもいずみくんに追いつけないのはこの差だな、とか思ったり。でも負けず嫌いだから絶対追いついてやるって思ったり。
ずっとずっと一緒にいたい、そのきもちだけでもいずみくんと同じだといいな。
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